「いつか北海道に戻りたい、を前倒して実現」工藤実紗さんのニセコ移住

名前: 工藤 実紗

出身地:北海道江別市 

転入元:神奈川県横浜市 

元の職業:日本料理・料理人 

今の職業:ニセコ町商工会配属 

移住年月:2022年12月 

インタビュー年月:2024年11月 

 

インタビュアー:ニセコ町移住定住支援員 鎌田諭

 

横浜から移住した工藤実紗さん。夫(大輔さん)といつかはふたりのふるさと北海道へ戻りたい、と話していたそうですが、きっかけを掴んでいざ実行!決して気負わず、それでいて田舎のライフスタイルへと徐々にシフトしていく、そんな工藤実紗さんへのインタビューです!

移住して良かった

  • 休日が「体を休める日」から「遊んだり楽しんだりするための日」に変わったこと

移住して困ったこと

  • 車の運転(ペーパードライバーだったので・・・)

移住して驚いたこと

  • 夜は街が早くに静まりかえること
  • 町の人は昼食を食べにみんな一度帰宅すること

それでは、今日は宜しくお願いします! 

宜しくお願いします!

出身の北海道には戻りたいと思っていた工藤 実紗さん

早速ですが、ニセコ町に移住したきっかけは何でしたか?

夫(工藤大輔、同じく協力隊員。詳細は前回記事を参照ください)が長いこと勤めていた会社を辞めて転職したのが転機だったと思います。その後も満足いくような仕事に巡り会えず、そこで北海道移住を意識しました。

おふたりはもともと北海道出身。実紗さんが江別、大輔さんが札幌ですね。

はい。ふたりとも、いつかは北海道に戻りたいね、と話をしていました。転職先の候補に関西圏もあったけど、両親が元気なうちに、できるだけ近いところに、という意識が働きました。

なるほど〜

そこで、「北海道」×「移住」というキーワードで調べてみました。そうしたら、地域おこし協力隊という制度が出てきた。興味が出て、どこが募集しているのか探していきました。特に札幌近辺ところなら実家も近いし、次のステップもいろいろ考えられそう。そんなイメージで探しました。

そしたらニセコ町が出てきたんですか?

そうです。夫がスキー好きなんですよね。ニセコ町のことはあまり詳しくなかったけど、スキー含めて私生活が充実しそう、と感じました。

それでニセコ町の協力隊に応募したんですね。

はい。だけど最初に募集を見つけたときは、締切直前で。その時は決意しきれなかったけど、そのあと再募集があって、その時に決意して応募しました。最初は夫だけの応募のつもりで、私は他の仕事に就こうかと思ったんですが、役場のほうからご夫婦でどうですか?と誘ってもらって。それで、私も一緒に応募することになったんです。

夫の大輔さんと羊蹄山をバックに

現在はどんなお仕事をしていますか?

ニセコ町商工会で、事業者サポートを行なっています。町内事業者の中で、特に人手が不足しているようなところへサポートしに行っています。

活動してみて収穫はありますか?

自分でやろうと思ったことのない仕事を体験できました。

ほー!

フランス料理のお店に行くこともありました。でも、料理人をしてきた自分にとってフランス料理って敷居が高いような気がしてて。それでも行って体験できたことは楽しい経験になりました。他にも、事業を経営されている方々の仕事を間近で見ることができて勉強になりました。私は飲食店経営を目指していますが、町内の事業者さんからは経営についてアドバイスもくれました。

今、お店準備中ですもんね!

はい、私は夫と焼鳥居酒屋(冬季期間)を始める準備を進めていますが、お店用の備品も提供してもらったりしましたね…。加えて、夏季の飲食経営も目指してお菓子関係の研修を受けるなどしています。

料理人として働いていたころ

さて、移住してみてイメージどおりでしたか?

イメージしていたよりも、自然が近い感じがしました。出身が江別だったので、同じ北海道だけど、ニセコ町はこんなに自然が近いんだなあと。自然豊かな五色温泉インフォメーションセンター(ニセコ山系内に位置)に勤務することもあるので、自然を間近で感じます。

良い意味でのギャップがあった、ということですね!

加えて、冬はスキー、夏はラフティング、というイメージが強いニセコ町だったけど、トレッキングやキャンプ、SAPなど、夏のアクティビティが盛んだということも来たあとに知りました。

移住してみて生活面で一番変わったことはなんですか?

車の運転をするようになったことです…。

あれ、運転苦手ですか?

はい、完全ペーパードライバーでした。移住直後は夫婦で車一台でしたし、配属先も一緒だから何とかなるかと思ったんですが…。色々不便なので、やっぱり夫婦で一台ずつ、ということになりました。

田舎だと、車はひとり一台が一般的ですね

運転は苦手でしたが、ちょっとずつ近場で練習して、最初の冬が終わったところで車を買い足しました。この間は、札幌まで1回往復してきました。ドキドキでしたが!

運転は慣れですね!他に変化はありましたか?

アクティブ度が上がりました(笑)。いろんな方に声かけてもらって、バレーボールしたり、ランニングしたり。

体を動かす機会はなんか増えますね!

はい、でも歩く量は減りましたね。先日、東京へ遊びに行ったんですが、「歩くなあ」と感じました。新宿歩いたら疲れちゃいました(笑)。

運動はするけど、車社会だから「歩く」のは減る。面白いですね!

趣味のSUP

移住前の不安はありましたか?

車の運転が不安でしたけど、雪も大丈夫かなと思っていました。江別は雪がふると道路がひどくて。でも、雪の多いニセコのほうがかえって除雪が綺麗で、過ごしやすい。ドカ雪のときの除雪がちょっと大変なくらいですね。

生活面とか仕事面とかの不安はありましたか?

実際のところ、北海道に戻るということでは一緒だから、そんなに心配はしていませんでした(笑)。仮に協力隊とかニセコ町がもし合わなかったとしても、実家が近いという安心感がありましたし、他の選択肢もそのときのために考えていました。

気負いすぎず、の姿勢がかえって良いのかもしれませんね。 

そうですね。

お気に入りのカフェ

ところで。ニセコでおすすめのスポットを教えてください

有島記念館や、ICOR NISEKOの周辺がお気に入りです。ICORは四季の移ろいが綺麗で、桜に紅葉、そして小川が流れていて癒されます。街に近いですしね。そこでカモミールを摘み取ったりしていると、とても平和な気持ちになるというか、のどかな気分になれます。

お気に入りのICOR NISEKOから

移住して良かったですか? 

良かったと思います。自然とか、いろいろ興味が広がって、趣味にしたいなあと思えるものにもたくさん出会えています。

もう田舎の生活に馴染んでますね! 

あ、でも都会行ったらテンション上がりますよ!いろんなお店がありますから。ニセコ町だと、どうしてもお店の数も少なくて選択肢が少ない面もありますね。

正直なところ、そう感じることも多いです(笑)

ニセコも都会もそれぞれ良さがありますね。普段の生活はニセコで、たまに都会に遊びに行って、が良いのかなと思っています!

同感ですね!さて、いろいろとお話ありがとうございました。先日お話を伺った大輔さんもそうでしたが、おふたりとも良い意味で「気負いすぎない」姿勢が印象的でした。それでいて、お店の開店準備など着実に進めていらっしゃいます。移住希望者にとっては大変参考になるお話しだったのではないでしょうか。お二人のお店もオープンが楽しみです!ありがとうございました!